西安大唐西市博物館(その31:2階常設展㉓-2異国の飲食)
2018年月22日(月曜日)です!
晴れてはいますが、やはり視界は白っぽくて悲しい。(>_<)
☟は土曜日に撮影したものですが、空は本日より一層白っぽい状態。
そんな中でも、いつものメンバーは元気に踊ってます!
そんな人民の皆さんを、ホテル前の人形が見守ってます!(*^_^*)
この人形、看板にさえぎられてなかったのはこの数日だけ。
今はもう、新たな看板に首から下が隠されてしまいました。
先日、友人が日本のニュースで西安市の空気清浄タワーのことを教えてくれました。
お恥ずかしい話、私はそのことを知らなかったんです。
幸い、検索すると記事はすぐに見つかりました。
日本でも報道されたタワーの写真は☟のはず。
新聞記事の見出しには「西安❝世界最大の浄化器❞日々千万㎥の清浄な空気を製造」とあります。
「汚染をくい止める努力が必要なのでは」とのアナウンサーのコメントがあったそうなんですが、西安の人々も同じように思っているんですよ。
根源から改善しなければならない!というコメントがたくさん並んでいました。
汚染物質を排出する企業がきちんと対策を取るべきところを、コスト削減のために夜になると浄化装置を停止させているのが悪い!というコメントもありました。
これが事実かどうか、私には判断できませんが、あり得るような気も・・・・・・。
実際、最近、道を歩いていて、車の排気ガスが臭いというようなこと、無いような気がします。
だから、「毎日半数の車が使用制限を受けていても大気汚染は改善していない」というような意見も出るんだと思います。
夏場はこんなことないんですけどね。
やっぱり集中暖房のためにボイラーを焚く原料と設備に問題があるんでしょうか?
みんなが安心して屋外に出られるように、根本から改善される日が来ますように!
では、大唐西市博物館のご紹介に入ります!
今回は、㉓-2「異国の飲食」です。(*^_^*)
場所は下のレイアウト図グリーンエリアの㉓と㉔の間。
☟の写真で見ると、駱駝の隊列の後ろ側になります。なので見えてません。(^^;
今回ご紹介コーナーだけの写真が☟です。
展示対象が少ない上に、複製品が多いコーナーなので、今回は右側の壁に掛けてある「隋唐代の料理」に関する表を訳すのに力を入れました!\(^o^)/
鳥肌が立つような料理もありますよ。最後にご紹介しますネ。
では、いつもの紹介パネルです!
パネル上では「异域饮食」が「外国の飲食」と訳されています。
でも、前回の「异域宗教」は「異国の宗教」とされていましたし、ニュアンスから「異国」の方が合うな~と思いまして、今回も「異国の飲食」としています。
こんなところだけ右京さんのように、細かいことが気になりまして。(^^;
これは《宴飲図》という、長安県南里王村唐墓から出土した壁画のパネルです。
現在は陝西歴史博物館に所蔵されています。
去年夏に西安に戻って来てから、まだ一度も陝西歴史博物館に行っていません。(T_T)
冬休み中に一度は行ってきたいと思っているので、その時に展示されているといいな~。
では、前列の壺から紹介していきます!(^_^)/
☝の壺、これまで前を通るたびにずっと、お腹に描かれているのはパルティアンショットの様子だと思っていたんです。
でも、今回、出土品の名称に「狩猟」とあるのに気付きました。
と言うことは、戦闘時に用いられる戦法での動作とは異なりますよね?
それに、ここは「飲食」関連のコーナー。
大唐西市博物館の解説では別の文様の壺の紹介があるだけ。
知りたい時に、解説に項目がない~~~。(T_T)
と、ここで気付きました!
このコーナーの全体写真を見ていただくと分かるのですが、二つの壺の間に空きスペースがあります。
ここの展示物は、現在貸し出し中。
見学に来ていた男の子が「貸出しされているからこれが一番いい展示品なんだよ」と両親に話しかけていましたが・・・・・・。
解説に記載されているのは、今はお出かけ中の展示品なのかも知れません。
ちなみに解説にある展示品の名称は「彩绘人物戏狮纹釉陶扁壶(Color Painted Glazed Pottery Flat Kettle with Pattern of People Playing with Lions )」です。
ふと、昨年8月末に大唐西市博物館全体の紹介をした時の写真を見直してみました。
なんと!
ありました~~~~~~~!!!!
これ、これです!!☟
大唐西市遺跡からの出土品だったんですね!
壺の胴の部分前後の図案は浮彫手法の同じもの。メインの図案は胡人が二匹のライオンと戯れる装飾文様。二匹のライオンは蓮華台に座り、頭を上げ、耳を頭の後ろへ広げ、恐ろしくも可愛らしい表情を見せている。獅子と戯れている人物の体は大きく、腰にミニスカート状のものを巻き、上半身は裸、臍を出して二匹のライオンの間に立っている。右足を少し上げ、両手を高く上げライオンが大きく開けた口の中に手を入れている。泰然自若とし、ライオン使いの恐れを知らない勇敢さを十分に表現している。このような西域生活文化と中国陶器製作の結合は中国と西域文化の交流を非常に良く体現している。
以上が解説文の内容です。
☝の説明です。
鳳の首(解説では「鶏の首」)形状の壺はペルシャの銅壺を模して作られたもので、三彩でのものは少ない。壺の胴の部分のメインの図案は、胡人の踊り子が左足を右足に載せ、右足を少し曲げてカーペットに立ち胡旋回舞を踊っている様子である。天宝年間、人々はみな胡旋舞を学びたがり、胡旋舞は一世を風靡した。
唐代、胡旋舞で最も有名なのは楊貴妃と空気を読むのに長けた安禄山である。安禄山は体重が三百三十斤(約200キロ:当時に1斤≒600gで換算)もあり、腹が膝まで垂れ下がっていたが、胡旋舞を踊り始めると速きこと旋の如く、まるで浮雲のようであったと言われる。
思わず、安禄山が舞う姿を想像してしまいました。
コマが回転している感じ?
膝まで垂れ下がったお腹が、スカートやスカーフがひらめくのと同じように、波打っていたのでは???
体型のことを取り上げるのは失礼とは理解しているのですが、脳裏に鮮やかに浮かび上がってしまったんです。
すみません。<(_ _)>
ここから、後ろ側に並んでいる展示物のご紹介です。(*^_^*)
大唐西市遺跡から出土した石臼。
「石杵」とセットで説明があるのですが、臼しか展示されてませんよ~~~。(^^;
ラストでご紹介する料理の中に、石臼を使用して作るものがありました。
訳すまではただの「へこみがある石」にしか見えていなかったのに、用途が少し分かるだけで見る目が変わった気がします。(笑)
☝の展示物は「陶舂」。「春」ではありません。念のため。(笑)
そう、私はず~っと「春 HARU」と思っていました。なんと思い違いが多い事でしょう・・・・・・。(T_T)
「舂」は、穀物や薬を乳鉢や臼に入れて「つく、つき砕く」という動詞。
でも、上の展示物を見てもどう使うものなのか理解不能。
それで、百度百科を検索しました。(^_^)/
写真を見て納得!☟
これ☝、写真だけで説明がついてないのですが、まずこれで間違いないと思います。そっくり!
シーソーの原理で穀物をつくんですね!
これ☝は見て分かりました!「かまど」です!
こちら☝は、作業中の女性と道具の複製品です。これらは全て、
唐代(紀元618年~907年)
新疆博物館所蔵
となっています。
左からご説明します!
☝これも複製品です。
出土品は、新疆博物館で所蔵されています。
左の花模様クッキーは記憶に定かでないのですが、他の二つ、麻花と千層餅は現在も同じ形状で存在しています!
では、ここからは壁に掛けてある「隋唐代の料理一覧表」のご紹介です!
今回、館内で写真も撮っているのですが薄暗い上字が小さく、とっても見にくかったんです。
それを見ながら訳している時、検索の機会に偶然、大唐西市博物館の公式サイトにも紹介されているのを発見!
そのスクリーンショットを貼ることにしました。
これを訳したのがこちら!☟
参考としてご覧ください。(*^_^*)
訳していて、一番衝撃を受けたのは、No.6「蟻卵醤」~~~~~~~!!!!
ネット検索中に、説明文とともに写真が出てきました。(>_<)
古代の広東では非常に貴重な食品で、高級官僚や貴族しか口にできなかったものらしいのですが・・・・・・!!!
白アリの卵にさらに・・・・・・。
写真を貼るのは不適切かと思ったので、URLを貼付します。
写真はページの最後にあります。
ご覧になりたい方はどうぞ!
☟はNo.10の「箸頭春」。陝西省の伝統料理だそうです。
☟はNo.11「仙人臠 (乳瀹鶏)」。
☟はNo.15「輞川小様」。きれいですね~。
以上、「異国の飲食」でした!(*^-^*)